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“絵”は口ほどにモノを言う。

動かす言葉・蒐集記3 

 

 

兵庫県立美術館で開催中の、レイモン・サヴィニャックの展覧会に行ってきました。

─サヴィニャック パリにかけたポスターの魔法─

1人の作家で約200点以上を一堂に集めた作品展は、なかなかないですね。

どの作品も、ユーモラスで、おしゃれで、エスプリがあって、とってもかわいい。

見ているだけで楽しくなって、すっかりサヴィニャックの魔法にかかっちゃいました。

 

1949年、モンサヴォンの牛乳石鹸でポスター作家としてのキャリアをスタート。

ペリエ、オリヴェッティ、ダンロップ、エールフランス、ティファール、ルノー、ミシュラン、ペプシ、

ビックボールペン(あのボール頭のキャラクターの生みの親)などなど、

50年代から60年代はまさに独壇場。

いたるところにサヴィニャックのポスターが貼られたパリの街角は、さながら画廊のようだったでしょうね。

モノクロ写真ですが、実際に当時の掲出風景も展示されていました。

 

 

しかし60年代後半から写真ポスターが主流になり、手間のかかる手書きイラストのポスターは次第に衰退の一途へ。
逆風の中、サヴィニャックもパリを離れますが、1981年、業績不振に陥っていたシトロエンの

再起をかけたキャンペーンに大抜擢。このキャンペーンは大好評で4年間も続き、

シトロエンもサヴィニャックも、見事に復活を果たしました。

 

日本からも森永やサントリーなど多くの企業がラブコール。懐かしい作品が展示されていましたが、
中でも僕のお目当ては、「としまえんの7つのプール」。
今回初めて間近でみることができて、これだけでも来たかいがありました。

 

※残念ながら館内撮影禁止のため、ご覧の作品は手持ちの冊子やポストカードからチョイスしました。現物はすごく発色がよく、美しかったですよ。

 

今から30年ほど前の作品ですが、当時驚いたのは、キャッチコピーもロゴマークも入っていなかったこと。

なにせ前年があの「プール冷えてます」ですから、どんなコピーで攻めてくるのだろうとかなり期待していたので。

制作現場でもコピーを入れるか入れないかで、もめたそうですね。

 

とはいえ、そもそもサヴィニャックのポスターは1コマ漫画の世界観。

たった1枚の絵で商品のもたらす楽しさやおいしさや幸せを雄弁に物語るのが、

ポスターの魔術師と異名をとったサヴィニャックさんの魅力。

ココロを動かす言葉のメタファー、コピーのビジュアライズでもあるんだなぁ…

なんて独り言ちていました。

 

焼き豚になった豚や水着でくつろぐシロクマを見つめていたら、

あら不思議、、、

“Très bien!”

と聞こえてきました。

 

いや、ホントなんですから。

 

「サヴィニャック パリにかけたポスターの魔法」は

兵庫県立美術館にて12月24日(月)まで開催中です。最終日はクリスマスイヴですね。

よろしかったらぜひ!

https://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_1810/index.html#kaiki